蟲狩り少女
牧悟は朝口容子の事が好きなのかもしれない。


それは2人とそれほど仲良くないあたしからしても、腑に落ちる事だった。


幼馴染。


ずっと一緒にいた2人。


いつか恋愛感情が出て来てもおかしくない。


あたしはそんな2人を視界の隅に残したまま、時計を見た。


さっきから5分くらいしか経過していない。


朝口容子がお菓子を食べる音が教室中に大きく響く。


バリバリ。


ムシャムシャ。


それはどう考えても異様な食べかただった。
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