無口なキミと同居します。



「……………へぇ」


「……うん、そーゆーわけです」


長い沈黙の後彼はそう言った。


……ちなみに親戚は、海外へ夫婦そろって
仕事へ行ってるらしいので居ないらしい。


だからここに住むのは、私と…彼だけ。

なんだか気まずい、いやかなり気まずい。



「…………いつからここに?」


「…………」

 
気まずさを紛らわそうと彼に話を振ってみる。

…だけど彼は無反応。


………ねぇ、無視?ねぇ。

目だけ合ってそのままって、酷くない?




“遠野誠”はいわゆる“幼なじみ”という関係に近いかもしれない。


家が近くて小学校までは同じだった。

けど中学生になると同時に彼は引っ越してしまったため3年ほど会ってなかった。


…これって腐れ縁って言うのかな。
いや、違うのかな。



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