光の少女Ⅰ【覚醒編】

「ここだ」


光輝が飛竜を着陸させる。

着いた場所は、かつては人が暮らしていたからか、他の国と同じ様な街並みがあった。

歩いていく風夜達を追いかけながら、辺りを見回す。

記憶にはないが、光輝と引き離される前までは住んでいたからか、懐かしい気がした。

周りを見回しながら歩いていくと、風夜達が足を止めた。

前へ視線を移すと、門のようなものがある。

それにも見覚えのあるような気がした。


「この門・・・」

「そう、これで姉上達は向こうの世界へ・・・」


そこまで言って、光輝が言葉を止める。


「「「!!」」」


それと同時に風夜、夜天、雷牙が何かを警戒するように身構えた。


「な、何?」

「ふふ、ここに来ると思っていたわ」


急に張りつめた空気に花音が声を上げた時、そう声が聞こえ、一人の女が現れる。

女の顔には不気味な笑みが浮かべられていて、背中に嫌な汗が流れるのを感じた。
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