イジワルな君に恋しました。
「遅れてるわよ。早く指定の席に着いて」
奥村先輩の隣の女の先輩がすかさず声をかける。
私はドアのところにいる人物に少し動揺する。
その人は私の隣に来て、椅子に座った。
前を向くと、表情を目を細くして隣の人物を睨む奥村先輩がいた。
隣に座っている大希くんをチラッと見る。
椅子の背もたれにもたれ掛って、堂々としている。
そういえばそうだった。
委員会決めの時は大希くんと付き合ったばかりで、一緒に保健委員に入ったんだ。
あまり活動しないから忘れてた。
「各クラスに1枚ずつ役割の紙を配るので、もらった人から見てください」
女の先輩、きっと副委員長の人。
その先輩がそう言いながら、前の列に順に紙を配る。