君のために歌う歌
「男子がね…みんなもイケメンがやるもんだと思ってたらしかったんだけど、なんかイケメンが曖昧に濁しながら断固拒否したもんだからさぁ大変。
実はうちのクラス、イケメンを取り巻いてるものの、全然まとまりがないから、実行委員の押し付けあいになっちゃって。」
「それは…」
高橋は、それはもう文化祭の出し物失敗したも同然だなと思ったが、宙子を思って口にしなかった。
「それで結局ね、なんだかんだあれよあれよと言う間に、断ることを知らなそうな、こんなやつクラスにいたっけ!?みたいな真面目な男子が選ばれたの。
これはもう!文化祭の出し物失敗したも同然ね!!!!」
郷愛は投げ捨てるようにおどけて言った。
「こら!!」
と、高橋は内心同意だが一応郷愛を叱った。