君のために歌う歌
「ってことはボーカル?想像するだに鼻血ものだが?」




「うん、ギターボーカル…というか、今回は弾き語りで出るよ。 

郷愛ちゃんて包み隠さなすぎて面白いね。」



「弾き語り!?

それはヤバいね何人か聴いただけで妊娠する予感だぜ…
そして私を面白いっていうのは中々マニアックで友達少なくなるから引き返した方がいいぜ…」



陽翔はハハッと笑った。



「でも、ひろっていう素敵な友達がいるじゃん。
俺、郷愛ちゃんのこと好きだよ。」



「!?」



郷愛は思わず顔を赤らめた。変な返しも出来なかった。



陽翔は何の気なしに立ち上がり、んー!と伸びをした。



「じゃ、また明日ね。予備準備室A、教えてくれてありがと!写真、頑張ってね。」



「あ、りがと。また明日。」




陽翔はバイバイ、と中庭から去っていった。



「なんちゅーイケメンだアレはいけない…ファッキンシットだぜべいべー……」



郷愛は火照った顔を冷やそうと、手の甲を頬に当てた。



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