LOVE❤SONG
【帰り道:美咲】

教室で待っていてくれた亮を置いてあたしは一人、とぼとぼと歩いていた。
美咲『はあ......』
泣いた後だからなのか、頭がぼーっとしていた。
美咲『最悪、あんなのただの八つ当たりじゃん。』
麗香に言った言葉があとになって後悔した。確かに、心からの叫びだったけど、自分が病気だと知って健康な人を羨ましく思っていたのかもしれない。だから余計に八つ当たりじゃないかと後悔した。

【美咲の家:美咲】
美咲『ただいまー。』
心ない声で帰宅する。
美咲の母『あ!美咲お帰り!』
お母さんはドタバタと慌てて荷物をまとめていた。
美咲『何してんの?』
美咲の母『実は沖縄のおばあちゃんが倒れたらしいの。だからしばらく向こうで面倒見なくちゃいけなくなったの。』
美咲『え、お父さんも?』
美咲の母『お父さんは出張で、それが終わったら沖縄に来るって。』
美咲『あたしはどうすんの?』
美咲の母『美咲は家で待っててくれる?神谷さんにも一応お願いしてあるから。何かあったら隣に行きなさい。』
そう言ってお母さんは出ていった。
美咲『......。』
静かな家。台所からもリビングからも音が聞こえない。あたしは自分の部屋でイヤホンをあて、音楽を聴きながらベッドに入る。
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