LOVE❤SONG
【通学路:美咲】
亮と手を繋ぎながら登校する。
お母さんが付いていこうか?と言われたけど、恥ずかしいからいいや。
亮『そう言えば、美咲のやりたいことって?』
美咲『んー、まずはー、担任の顔に落書きする。』
亮『は?なにそれ(笑)』
美咲『だっていっつも人が寝てるとこ起こすんだもん。』
亮『それ、お前が悪いんだろ、』

【学校:美咲】
学校に着くと、皆が一斉にあたしたちを見た。手を繋いでることに驚いたんだと思う。でも、亮が席まで引っ張って座らせるところを見ると皆は不思議がっていた。
愛佳『美咲、おはよー。』
美咲『愛佳?おはよー!』
愛佳『一体、どうしたの?』
美咲『実はね、あたし...』
そう言いかけた所に先生が入ってきた。
担任『はいおはよ~、席つけ~、大事な話がある。』
皆は席につく。
亮があたしの手を引き、教壇に立たせた。
担任『えー、と、池田だけど、思い病気を背負っていて、今は目が見えない。』
先生は話で教室がざわめく。
担任『そこで!!一応、神谷がついてくれるけど、皆も!池田に協力してやってくれ。』
美咲『......皆、色々迷惑かけると思うけど、宜しくね。』
愛佳『何、その挨拶!美咲らしくない‼当たり前じゃん!迷惑なんてどんどんかけてよ!』
美咲『...ぷっ(笑)ちょっと愛佳、まだ続きがあるんだから!』
愛佳『へ?』
亮がマジックペンをあたしに持たせる。
あたしは先生の顔を触った。
担任『ん?どうした?』
そのまま先生の顔にいたずら書きをする。
美咲『いいよ、』
担任が皆の方を向くと、クラスの皆がどっと笑いだした。
へのへのもへじを書いたつもりだったけど、目が見えないから物凄く変な顔になったらしい。
美咲『あたしはあたしらしく!今まで通りでいる。これから色々、失っていく事が多いから、もしかしたら途中で、折れてしまうことがあるかもしれないけど、そん時は、手、貸してね。あたしが学校でやりたいことは、卒業することだから。』
少し煮詰まった声で皆にお願いした。
愛佳も他の皆も暖かくあたしを迎えてくれた。

----お母さん、お父さん、そして亮...あたしはきっと皆から愛されてる。だってこんなあたしを受け入れてくれる人がたくさん居るから----


#4 完
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