私の仕事と結婚
私はカクテルのグラスを取り上げると、ウーロン茶を差し出した。

「ありがとう。歩夢(あゆ)。」

でも時すでに遅し。

うとうとし始める美奈。

どうやって帰ろうかな、なんて思ってると私のスマホに着信。

「あれ、松下君。」

その声は今話題になっていた主。

「すいません、桜井さん。何度か美奈のスマホにかけたんですけど出なくって。もしかしたら、酔いつぶれてないかと心配になりまして。」

美奈ったらこんないい彼氏捕まえて羨ましい。

「当たりよ。松下君の愚痴をだいぶ聞かせてもらったわ。良かったら迎えに来てよ。」

松下君と場所の確認をすると、すぐ近くに居るという。

電話を切った後、すぐに松島君がやってきた。

「美奈、美奈。」

体をゆすっても起きない美奈を松島君は抱える。
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