私の仕事と結婚
学生の頃を思い出すと懐かしい。

あの時は、あの時で必死だったけど、今はそれの何十倍も大変だ。

でもだから夢中になれるのかもしれないけど。

「桜井は頑張り屋さんだからな。時々一緒に営業をしていて、俺が知らない事も何気なく説明しているからな。びっくりさせられるよ。」

「横山さんの域にはまだまだ適いませんよ。」

ちょっとお酒が入って来て、二人ともおしゃべりになる。

「そういえば横山さん、彼女さんとはいつ結婚するんですか?」

「それか~。俺もお前と同じように仕事が楽しいから後回しにしていたら、こないだせっつかれたよ。そろそろ結婚しないと、俺が捨てられそう。」

ビール片手に溜息をつく横山さん。

「そりゃ、彼女さん結婚したいんですよ。32歳でしたっけ? 焦る時期ですよ。」

「桜井もそう思う?」

私はゆっくりうなづいた。

「女はそう思いますよ。でも私はそんな相手も居ませんからね。気軽なもんです。」
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