私の仕事と結婚

意地悪そうに笑う野崎さん。

私は顔を見られたくなくて、顔をそむけてしまった。

「そういえば、二人の時は名前で呼び合わない？」

「良いけど…。」

「歩夢って呼んで良い？俺年下だけど。」

「ええ。私は何て呼ぼうかな。」

「典弘じゃダメなの？」

くすくす野崎さん…いや典弘が笑う。

「呼び捨ては呼びにくいかも。」

「ははは、お任せします。ただもう仕事以外で野崎さんはダメだからね。」

困った私をからかっているのかな。

「歩夢、これからはずっとそばにいてほしい。」

そう言って典弘は笑うと、私を家の前で降ろして帰って行った。