夏影
夏の終わりに

17歳の夏

「ふざけないでよ!」


力強く突き飛ばされて、千影は尻餅をついてしまった。


〈あ……痛い。手、すりむいたかも〉


地面に付いた右手がジンジンした。


そろそろ夏も終わりが近付いた、9月の初め。人気の無い学校の裏庭で、北野ミカたち、クラスの目立つ女子4人グループが、千影を見下ろしていた。


今日の呼び出されたテーマは、千影が隣のクラスの森田敦也に告白されたことだった。
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