二人日和
運命
あたしの運命は…



何もかも分からなくて、頭の中がぐるぐるしている。



「こんなところに逃げてたか!」


王族四人、しかも大人。




美代は、起き上がって、黙っていた。



「お前の母上の首、もらった」



一人の男が美代に言った。



左手の刀の刃には、紅い血で彩られている。


「……っ…」


あたしは美代の顔を見た。


美代の頬は、涙で沢山だった。

「お前等の税はそんなもんか!我等の村に恥をかかせて!」


四人の中で、一番偉そうな奴が、あたし等に指をさした。


「斬る」


美代の母上を殺した男が、血に染まった刀であたし等を襲った。

あたしは放心状態の美代の腕を引っ張って、逃げた。


「いやぁぁぁぁぁ!!」


あたしは叫んだ。


何もかも分からない。


自分が何のために生まれたのか。
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