LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


鈴蘭が何か言おうとしている。気配で、それがわかる。


また小言か? 説教か? 図書室でのやり取りに対する恨み節か?



オレは身構えつつ、低い声で尋ねた。



「何かオレに言いたいことがあるのか?」



「……あ、あの……っと……」



「さっさと言え。喉が渇いてんだ。部室に戻りたい」



「え、っと……ったです……」



「は?」



鈴蘭が、パッと顔を上げた。



「カッコよかったです、って言ったんです! そ、それと、気持ちが伝わってきてっ、すごく、すごく繊細で、孤独で、強くて! わ、わたし、ご、ごめんなさいっ!」



「え?」


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