ハートブレイカー
幸い直哉はぐずったり文句を言うことなく、私についてきてくれた。
もしかしたら、私の落ち込みを察しているのかもしれない。
この子はそういう子だ。
そして私たちの間には、不思議とテレパシーのような通じ合いがあった。

「楽しかった?」
「うんっ!ゆうきくんとね、でんしゃごっこしたんだよ!ぼく、しんかんせんにのりたいなあ」
「そっかー」

新幹線、か。
うーん・・・新幹線って、どの新幹線だろ。
それに意外とお金かかるし。
ていうか、新幹線に乗ってどこ行くよ。

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