秒針のとまった世界で
3秒
陽司と知り合ったのは14年も前のことだ。

小学1年生になった4月。
家が近かったこともあり、毎日のように一緒にいた。

気付けば、母親同士も仲良くなり毎年8月には一緒にバーベキューをした。

小学3年生にあがった頃、初めて喧嘩をした。

他愛もないものだ。勝手に消しゴムを使っただとか、玩具を壊しただとかその程度。

それなのに絶交だなんて何度も言った。

僕が悪いこともあったに違いない。

だけど決まって先に謝るのは陽司だった。

先に謝られたことが悔しくて、絶対に許さないって追い返したりもした。

だけど、いつの間にか、仲直りしててもう喧嘩なんてしない、僕らは親友だって、ずっと一緒なんだって、思ってた。

小学5年生になった時、初めて二人は恋をした。同じ相手だ。

周りの皆が、可愛い可愛いって言った人に惚れたんだ。今思えばあれは恋なんかじゃない。

だけど当時は必死だった。
陽司には負けない。なんて意地になって陽司が告白をした日、僕もその子に告白をした。
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