私は今この瞬間を一生後悔する

時間

4月。



始業式、HRを終えて、今は放課後。


わたし、三上結衣(みかみゆい)は最近付き合い始めた橘晴人(たちばなはると)先輩と近くのクレープ屋さんに来ていた。


晴人先輩は一個上の3年生、わたしは2年生。


付き合い始めたのは晴人先輩からのアプローチと告白のおかげ。


晴人先輩はいつもわたしに優しくて、顔もかっこいいしスポーツもできる。頭はそんなに良くないけど、頑張ってる先輩はわたしにもいい刺激をくれた。


晴人先輩は私の自慢。





「あっ、結衣ちゃん、お金は俺が出すからいいよ。...はい、２つで1420円ですよね」


「はい、ちょうどね」


「えっ、いつもすみません」


晴人先輩は遊びに行くときはこうしてわたしのぶんも出してくれることが多い。


「いいんだよ、俺バイトしてるから気にしないで！あっちのベンチでたべよ」


「はい！」




ベンチに座ると先輩はわたしに自分のクレープを向けた。


「結衣ちゃん苺大丈夫？俺ここの苺クレープ好物なんだ！食べてみて」


わたしは迷わず先輩の苺クレープを口に含んだ。


「ん、おいしいです！」


「ははっ、よかった！」