ずっと好きだった。
静かに頷く平瀬の手を引いて、俺の家まで連れてきた。

玄関に入ると、ちょうど母さんがいた。

「あなた、平瀬さんでしょ?」

「え?あ。はい!」

「でしょー。よく試合見に来てた!」

「母さん!今困ってんだよ」

平瀬の家の事情を話す。

一週間くらいどうってことないと言って、

平瀬は泊まることになった。

衣類に関しては、ありさ(俺の姉)もいるから大丈夫だろう。

平瀬が俺の家に一週間…。

佐伯さんには悪いけど…ラッキーだ。

平瀬を…奪う。

今度こそ後悔しないように。
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