ずっと好きだった。


4月3日。空港にいる。

「翔馬…?」

「ん?」

「泣かないで。」

え?俺…自分の顔を触ると、少し濡れてた。

知らない間に泣いてたのか。俺は。

「だせー。俺。」

「ださくなんてないよ!あたししか泣いたところ見てないし…

特別な感じでしょ?」

そう言って、笑ってくれた。

「翔馬。目…つぶって?手出して」

俺は指示通りに動く。

みちるは、俺にキスをしながら何かを手渡す。

「え?これ」

「あたしの指輪。あたしは…こっちがあるから大丈夫。

翔馬も、それがあればへーきでしょ?」

「そうだな。俺も頑張る。みちるも頑張れ。

いつでも、電話しろよ?俺寝るかもしんないけど。」


みちるはうんと元気にうなずいた。

「じゃあね!」

みちるは手を振って去っていった。

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