バンジージャンプ
「囚人番号AX−159番、一、前へ進みなさい。」

一は最後の階段を進んでいた。

「なんて愚かで意味のない人生だったのだろう」

一は同じ事を繰り返し、繰り返しつぶやいていた。

「君には選択権がある。次の中から選びなさい」

「①、くすぐりの刑。笑い死ぬまでありとあらゆるところをオカマがくすぐる刑
②、窒息の刑。死ぬまでオカマと接吻を続ける刑
③、絞首刑。」

「③でお願いします。」

後ろで待機しているオカマががっくり肩を落とした。

「それでは絞首刑。一、前へ進みなさい。」

階段をひとつ、またひとつ、登っていく。

涙がこぼれた。

だが、一には愛するものも、大切なものも、もう何もなかった。

体に何かがカチャカチャとはめられていくのがわかった。
それでも下半身は見えるようになっていた

そして、もう何も見えなかった。

全てがどうでもよかった。
早く終わってほしかった。

「何か、いい残した事はないか?」

「…」

「ないなら…」



「ひよこに…」

シーンと辺りが静まった。
「例え、男だとしても、俺の事が好きでないとしても、やっぱり…。愛していると。大好きだって、伝えて欲しいです。」

「…。わかりました」

いよいよ、執行されるようだ。回りの緊張感が一にもわかった。

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