銀猫ー最強歌姫の再来ー
「任務完了。後は頼んだ。」

『了解。務めご苦労。』

「し、じょお…お前…絶対に、許さん……」

 そう言って、彼は少女に手を伸ばし、足を掴んだ。
 
「……これは仕事なの。私は“あの人”には逆らえない。」

 そう言って、少女はその手をいとも簡単に振り解いた。

「まてっ……“四条”っ……」

「…私は四条じゃないわ。あなた達が知ってる四条はもういない。」

「まて…まてよっ……お前…絶対に、復讐してやる…!」

 彼は、少女を恨みの籠もった目で見つめた。

「…さようなら。もう二度と会うことはないわ。」

 少女は深い闇の中へと消えていった。
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