Heartless
そして‥‥
また彩から電話来ると思った私は(嫌だな。)と思い、
もう一度翔に電話することにした。
(プルルル‥‥プルルル‥‥カチャ‥)
「もぉしもぉし♪」
翔は機嫌が良さそうだった。
「もしもし。彩が怒ってる。なんでか‥‥分かる?」
私はドキドキした。(悪い意味で‥‥)

そして翔は言った。
「俺が彩にお前を守るって言ったから?」
(なんだ気付いてんじゃん‥‥)そう思って
「うん。私の事は本当にどうでもいいから翔は彩の事を守ってあげて」
と言った。

私は知らないうちに涙を流していた。
私は――この時すでに、翔が好きだった。
だから、これで「うん。分かった。」とか言ったらどうしようかと思った。
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