空模様
16,明日の朝!


ウソだろ…

どうにかして断れ僕!

「ぼ、僕も見たいんですよ?見たいですけどほら!大地さん、新聞配達はいいんですか?僕と喋ってる時間なんて無いんじゃないですか?」

決まった!!お気持ちはうれしい、という感じを入れつつの断り。

引きこもり生活の中で、<正しい断り方>の本をよんどいてよかった~

『大丈夫ですよ!!東さんのお家が最後の配達なんで!!!』

通じない!!

『あぁよかった~俺、友達に頼んでもダメで!けど、朝のこの時間を誰かと分かち合いたくて!!!』

え…ちょっとまっ…

『頼んでみるもんですね!!じゃあ俺はもう行きますね!!では明日の朝!!』

「えっ…まだ見るなんて言って…」

『ブロロロロロロロロ…』

夢だと信じたくてつねった頬は、とても痛かった。
< 16 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop