アイツとあたしと浮気と彼氏
ガラガラッ


そうっと戸を開けた。


あれ、いない。


そこへ、ベッドから起きて帰り支度をしていた渡辺敦史と目が合った。

『あれ、今井さん。どうしたの?』


『あ、ゆいちゃん先生は?』


『あぁ、なんか電話で今職員室行ったけど。具合悪いの?』


心配そうに聞いてきた。


『あ…ううん、ゆいちゃん先生と話しようかと思っただけ。』


『渡辺くんは何してたの?』


『あ、寝てた。6限ぐっすり寝たから調子いいや。』


あっそうなんだ。


ガラガラ。


ゆいちゃん先生が戻って来た。


『あら、今井さんどおしたの?』


『あ、何でもない。ちょっと話をしようかなって思っただけ。でも、やっぱいいや、帰るね。』


『そお?渡辺君も帰りなさい。

しょっちゅうサボってんじゃないわよ。』


『…サボり?』


つい口から出てしまった。


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