年下男子の休み時間



「 ん…? くれるの?」




「 お礼かな! どーぞ!」




「 じゃ、もらっとこ。」




外の陽射しは教室で感じたよりも、ずっと夏の暑さを物語っていた。
久しぶりに会った湊は夏服を着ていて、それが妙に私を緊張させている。
私は、ジュースを手渡すと前と同じように隣に座った。



「 げ……元気だった?」




「 ふっ。笑……本当、意外に素直だよね。ぎこちなさに笑っちゃうんだけど?」




「 !!……え!?……だって…」





私、泣いちゃって以来だし…

久しぶりに会って夏服着てるから…

やけにカッコ良く見える…。




なんて、言ったら怒られるかな?


でも、私より背が高い湊は、年下なのに落ち着いて大人びてる。




って、私、恋する乙女みたいになってるから!!!




「 久しぶりだからだよ!
相変わらず、体育サボッてるんだね。」




「 んーー?いや?最近は出てたよ。」


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