ぎゅぎゅっと短編詰め放題



わたしは、いつでも、自由でいたかった。


束縛なんてごめんだし、嫉妬とかそういう醜い感情も、いらなかった。


好きな人が出来て、それを相手の人に伝えられたらそれで満足で

付き合う意味も、記念日を祝う意味も、わたしにはピンとこなかった。


きっと、そう思ったきっかけは、今まで付き合ってきた男というのが、揃いも揃って女々しい男が多かったからだと思う。


「毎日LINEするね」と言っておはようからおやすみまでをご丁寧に連絡してくる男。

デートに行けば、ご飯を食べる前には必ず写メをとって、可愛く加工してネットにアップする男。


一ヶ月記念日を祝うどころか、100日記念日までも祝うようなこと細かな男。


人によっては、こういうマメな男を素敵だという人もいるのだろうけど。


何よりも自由を好むわたしにとっては、息苦しいとしか言いようがなかった。




< 2 / 57 >

この作品をシェア

pagetop