無自覚なきみは、確信犯。


と、声を震わせながらあたしが大声で指をさしたその相手は、

「は?」



と即座に恐ろしく冷たい声を浴びせて眉をしかめる。

黒目がちのきれいな瞳が、じっとあたしを捉えた。


ただし…ものすごく不機嫌そうに睨みつけながら。

え…お、怒ってる?怒っていらっしゃるのか?



これは、またやってしまった。
いや、でもこんなに嫌な予感がするのは予想外…というかあたしが悪いんだよ!頭おかしい人だと思われてるよ!自分のバカ!


というかあたし、新学期早々とんでもない人に出会ってしまった。
かもしれない。



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