ほんとはね ?
あの日も椎はいつものように俺に
(可愛い)(可愛くない)とか、
ワケわからねぇ話しばっか。
「ねぇ、あたし可愛くなるにはどうすればいいのかな?」
「はぁ…?そんなん知るか」
「ひっどぉ!まじめに答えてよ!」
椎が俺を殴ろうとしたとき、椎の腕に青いモノがみえた。
………それは、痣だった。
「椎…それ…。」
「あっ…これは……。ぶ、ぶつけたんだ!あたし馬鹿でしょ…?」
「まぢ、ばかだなぁ…!あははっ」
「気をつけなきゃね…。」
「椎…。何かあったら言えよ?」
椎は小さく頷いた。
あんとき俺はきずいてたよ。
彼氏にやられてることと、
…椎が泣いてたこと。
あのとき、苦しんでたのに…何も出来なくてごめんな。
早く助けてれば、あんなに
椎を待たせることは無かっただろうか…?