お調子者とあまのじゃくの曖昧な距離
あ、来た。




私を呼び捨てにしながら体当たり。




いつも通り。




私は腕で抑えて対抗するけど


敵うわけもない。




抵抗の言葉を叫びながらも


後ろへ進む体。




とうとう背に壁の感触。




いつもみたいに挟まれてしまった。




でもまあ、逃げるのは簡単。




壁ドンみたいにされたことに


胸を高鳴らせながら


私は目の前の男の脇をすり抜けた。

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