届いてはイケナイ恋
『ゆい…』
昼休みに智也が話しかけてきた。
なんとなく、気づいた。
「なーに?」
『ちょと、いいか?』
いまから、告白されるのだ…と。
智也が黙々と歩いてる後ろを…駆け足気味であるく…
そして、急に立ち止まる智也にぶつかった。
「きゃッ」
その瞬間、わたしは智也に抱き寄せられた。
『ごめん。俺ゆいのこと好きなんだ…。だから俺と…』
「ごめん。気持ちに応えることは…できない。私好きな人いるの…」
『同じクラス…?』
「違うよ…私がどんなに想っても、この思いは届かない人」
『兄ちゃんか…?』
「う…うん…」
『お前の兄ちゃんいけめんだよなー。
実は俺、隆起先輩に憧れてこの高校はいったんだよな-…
まぁ、頑張れよ。先輩もてるだろうしな。』
「これからも、友達でいてくれる?」
『あぁ…』
「ありがとう。」
『なに、泣いてんの。』
そう言いながら、彼は…智也は…
私の涙を拭ってくれた。