片想い大作戦⭐️(完)
04.そらそーだよね⭐️
帰りの時間になって、スクールバッグを肩からかけてせなの教室に向かう。
二組は号令がまだのようで、外から中の様子を伺ってみれば、なにやら楽しそうに隣の席の女の子と談笑するせなの姿が。
私にだけむけてほしい。
なんておもう可愛い笑顔が他の子にもむけられていて、胸がチクリと痛む。
ああもう、見て居たくない。
そう思って視線を逸らそうとしたけど、次に目に入った光景に釘付けになり、目なんてそらせなかった。
それまで笑って話していたのに、何かの拍子でふらついた女の子をとっさに受け止め、大丈夫?と顔を覗き込んでいた。
あまりにも近い二人の距離に相手の女の子が、かああっと顔を赤くするのが分かった。
こくり、と頷いた女の子の頭を撫でると、スクバを肩にさげ、女の子に手を振ってこちらに向かってくる。