ジュリエットじゃ終わんない
「深紅ちゃん!
大好きなマグロの刺身もあるよ!
今日は良いのが入ったんだ」


席に着くと…
魚屋のお父さんが、楽しそーに声を弾ます。



それ(刺身)は悪くないな。

早速、箸を伸ばすと…



「ねぇ、深紅…
今日オリエンテーションだったよね?

どう?学校…
中学のコ以外で知ってる人とか居た?」



突然な、このヒトの言葉に…

驚いて、箸からマグロがポロっと落ちる。


「…え、

居ないけど…」



どーしたの!?

自分の事ばっかで、あたしの事なんて気にもかけなかったクセに…



「ふ〜ん、そ。

でも、何かあったら1人で抱えないで…
何でも話しなさいよ?」



さらに驚いた。



「…ハイハイ」

けどソコは、平静さをキープ。




てか、なんなの?
今さら母親ヅラして…


だけど…




ムカつくのに、嬉しい自分がいる。




さっき思い返してた…
楽しかった頃の、このヒトと重なる。
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