ジュリエットじゃ終わんない
「…あ、
あたしこそさ、柊也のおかげで…」

「深紅!」



あたしの言葉と重なった、その呼び声に…



勢いよく、驚きの目を向けた。





それは、同じよーに驚きの形相をした…


あのヒトだった。






浮かれ過ぎて、油断した。


このコンビニは、バァちゃんちからイチバン近くのコンビニだったのに…






「ちょっと…今、何て言った?

柊也って…」

そこであのヒトの視線が、キッと柊也に向けられた。



「間違いない…

あなた野上柊也よね!?」


食い入るよーなあのヒトに、

驚きを帯びながらも強い瞳を返す柊也。



あのヒトにバレてしまったコトとか、
柊也まで巻き込んでしまったコトとか、

どーにかしなきゃって、とにかく焦った。



「悪いけど、2度とうちの子に近づかないでくれる!?」


「やめてよ!
近づいてんのは、あたしなんだから!」

柊也とあのヒトの間に割って入る。



「は?
どーゆー事!?

アンタ、私が嫌ってんの知ってんでしょ!?」


「だからって、あたしはあたしじゃん!
ぜんぶ言いなりにはなれないよ!」
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