ヘタレな俺の恋

生きる為に選んだ道!



結「おはよ」


ずいぶんと陽太と話していたらしい
少しフラフラしながら、起きてきた

俺「どうだ?」

結「久々だったから、ちょっと……ね」

陽「班長の俺に、隠し事とかすんな!」

小さな威厳を見せるなよ!

結「ふふふっバレたよね!」

陽「病名は?」

結「再生不良性貧血……
しばらく、治療してなくてね
青葉先輩に怒られて、最近ちゃんと治療してるから!ご心配なく!
薬効く体質だから!」

陽「ナナ、なんで浩一のとこに戻らないわけ?好きなんだろ?
青葉先輩がナナ好きだからって、利用すんなよ!間違ってるよ!」

結「人の恋愛に口出ししないでよ!」

陽「先輩の優しさに依存してるだけだろ?
告白断って、それでもそばにいたいって
残酷だろ?やめろよ!」

結「青葉先輩は、いいって」

陽「甘えんなよ!」

結「あたしを必要としてくれてるの」

陽「そうやって、ずるずるすんのか?」

結「陽太の知らないあたしを先輩は、知ってる!
浩一くんも知らない、あたしを知ってる!
先輩があたしを必要としてくれたから
あたしも応えたい!
先輩のおかげで、浩一くんとも笑って話ができるようになったの!
ずっと、苦しかった!
死のうと思ったこともある!
つらくて!さみしくて!
ずっと、我慢してきたの!
先輩のことも我慢しなきゃいけないの?
やっと、生きてることになれてきたの!
先輩とのことやめろって言うのは、あたしに死ねって言ってるのと、同じだよ!」

陽「ナナが先輩を好きならいい
だけど、浩一なんだろ?
それわかってる先輩には、辛いって!
ナナ、自分のさみしさを先輩に押し付けてるんだぞ?」

結「怖いのよ……
ひとりぼっちには、慣れてるのに
いざ、発作とかで苦しかったら
誰かにそばにいて欲しいと思ってる

傷ついたり、傷つけないためには、あたしがひとりぼっちでいればいいのはわかってる!

でも、怖いの!
いつどうなるかわからない命だから
あたしを好きって言ってくれた
先輩の為に使いたい!先輩は、あたしに
生きてて欲しいって、言ってくれたの!」

俺「俺は、応援する!
今度は、俺が待つよ!青葉さんは、結を泣かせたりしないだろうけど
帰って来たくなったら、いつでもどうぞ」

陽「浩一!お前ら、なんでそんな……」

俺「結は、青葉さんを幸せにする!
それに、ちゃんと好きになる!
陽太、結はな… 前しかみれねぇんだ
横とか、後ろとかダメなんだ
青葉さんがいつも前から、結を引っ張ってくれたから、歩けたんだろ?
だから、青葉さんを選ぶのは、当然!
遅かったくらいだよ
結がこの決断をするのに、どれだけの勇気が必要だったか、わかってる!
俺は、応援するからな!
結には、笑顔が1番だからな!」

結「……ありがとう」


結の涙が苦手だったけど

今日は、綺麗だなって思った

キラキラ光ってた

俺がしたことが、許されることはない

だけど、結に笑っていて欲しい


友達でいい


これからも、結の笑顔をみさせてくれよな

勝手だけど
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