ヘタレな俺の恋
見知らぬ番号から、電話がなった

「もしもし…」

「おお!浩一!!久しぶり!!」

「え?恭!?携帯持ったんだ?」

「やっとな!変わりないか?」

「おう!」

「結は?」

「元気いっぱいだぞ!」

「変われよ!」

「今、いない」

本当は、部屋にいた

「残念だなぁー。冬休みは、2人共に帰るんだろ?」

「たぶんな…忙しくて、まだ話してないんだ」


「帰る時は、遊ぼうな!んじゃ、また!」

「おう!またな!」


結の好きだった恭と、話をさせたくなくて

早めに電話を切った





結が部屋から出てきた




「浩一くん…
どっかお出掛けしたいから、時間合わせよう?
食事だけでも、いいし?
あたしが合わせるから、いい日を教えて!」

「あぁ…うん!わかった明日、教える!」


なんで、すぐに予定を見なかったんだろう

大学に近いこの部屋から、2人でお出掛け

誰かに見られたら…っとか

そんなこと考えた

俺の彼女は、結なのに

瑠美にバレないように不安になった


翌日も、その翌日も


月が変わって12月になった


予定を教えなかった


教えてくれとも、言われなかった


どこか、ホッとしている俺がいた
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