ずっと隣で・・・

「ねぇ。少し準備って何？」
弦が美鈴に言った言葉が凄く気になっていた。
もちろん結婚前提って言うのはもっと気になるところだけど・・・
「いろいろ・・」
弦って何か聞かれたくない事とか言いたくない事があると
言葉数が極端に少なくなる。

「いろいろって何よ」
「いろいろは、いろいろ」
こうなるともう駄目。
どれだけ聞いても教えてくれない。
今日みたいに弦が私を助けてくれた様に・・・私だって役に立ちたい
それなのに何も言ってくれない。
「私ってそんなに頼りにならない？」
口を尖らせる私の口を弦が摘まむ。
「何ぶーたれてんだよ。お前は心配しなくていいんだから・・・そんな顔すんな」
そんな顔すんなと言われても
何も言ってくれなきゃ納得出来ない。
「心配すんなって言うけど・・・
　何で言ってくれないの？そんなにヤバい事なの？
　まさか・・・私と一緒になるために今まで遊んできた京都の彼女たちとの修羅場とか？」