ずっと隣で・・・
ふーっつ!
私は店を出ると大きく息を吐いた。
2人を見ていたら無性に弦に会いたくなった。

だめだ・・・弦不足だよ。
弦に会いたいめちゃめちゃ会いたい。
私はスマホを取りだすと弦に電話をかけた。


3コール目で弦が出だ。
「もしもし?どうした?」
「会いたい!」
「え?」
「だーかーらー。弦にめちゃめちゃ会いたいの。あってぎゅーって
してほしいの。」
「何かあったのか?」
「わたしじゃないけど・・・いいことがあったから・・・」
「そっか・・・」
「そしたらさ・・・無性に弦に会いたくなったの。・・・その・・・
今から・・・行っちゃダメ?」
会いに行くことにあんなに悩んでいたのにそれが嘘のように
自然と言葉が出ていた。

「来てよ。俺も会いたい。会って・・・ぎゅーって抱きしめたい」

私は電話を切るとそのまま新幹線乗り場へと急いだ。
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