ずっと隣で・・・
「え?これ・・・」
お昼休みに美鈴から1枚のカードを手渡された。
それは
結婚式の案内と書かれた手書きのカードだった。
「急遽ね、式だけを挙げることになったの」
照れながら話す美鈴の顔は本当に幸せそうだった。
「披露宴は?」
美鈴は首を横に振った。
「結婚式も本当はしなくてもよかったんだけどね。
彼が、それだけはダメだって言いはってね。私は初婚だから
結婚式だけはちゃんとしたいって」
口を尖らせて言うものの嬉しくて仕方ないって顔に出ていた。
受け取ったカードを広げ記載された日時に私は再び驚いた。
なんと来週の土曜日だった。
どうやったらこんなすぐに式を挙げることができるのだろうか。
普通はもっと随分前に押さえておかないとできないはずだ。

「ごめんね。本当に急で・・・でもね、本当に親しい人と両親だけなの
たまたまその日、キャンセルというかドタキャンがあったみたいでね。
それで即決めちゃった。」

「え?ドタキャン?そんなこと・・あるんだ・・・」
そっちのほうがちょっと気になったが・・・・すぐに式が挙げれるというのは
それだけ運がいいってことだし、お腹が大きくなる前にウエディングドレス
を着ることが出来るもんえ
「ううん。是非行かせてもらう。美鈴よかったね。おめでとう!」
「ありがとう。・・・それでね、よかったら水野君も誘ってくれないかな。
彼にも紹介したいの。それと・・・ブーケトスは是非千鶴にキャッチしてもらうから頑張ってよ」
「うん!頑張るよ。っていうか私も美鈴に報告があるの」
美鈴はピンときたのだろう。
「報告って・・・もしかして・・・結婚?!」
「えへへ。プロポーズされちゃった。ついでに新居も見つけちゃった」
さすがの美鈴も驚いたようで
「・・・決まると早いもんだね」
「親への挨拶飛ばして先に新居見つけたんだよね何か順序がぐちゃぐちゃ」
「でも・・・よかった。おめでとう千鶴」
「ありがとう。美鈴」
私たちはご飯を食べるのも忘れて盛り上がった。

その日の夜、弦に美鈴の事を話したら
とても喜んで、出席すると言ってくれた。
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