ずっと隣で・・・
話しが終わるとまた沈黙が続いた。

弦からしてみれば元カノの別れ話など聞きたくもない話だと思う。
遠恋が嫌で弦と別れたのに、さっきまで私は別の男と遠恋をして
浮気されて・・そんな私はここにいていいものなのだろうか・・

やっぱりここにいちゃいけない。


「本当にごめんねこんな情けない話聞いてもらっちゃって
・・・やっぱり、弦に迷惑かけられないから・・・
どこか安いビジネスホテルにでも泊るよ。
久しぶりに元気そうな弦に会えてよかった。醜態見せちゃったけど」
私は苦笑いしながら立ち上がるとバッグを掴んだ。
そして一礼して玄関に向かう

「行くなよ・・・」
玄関に向かう私の後ろで弦が叫んだ。
振り向くと弦は私の後ろにいた。

「言ったよな。話がしたいって・・・」
「話しならさっき泣いてた理由を・・・」
「俺はそんな話をしたい訳じゃない」
「・・・じゃあ・・・話って・・・何を?」
「・・・わからない」
「わからないって・・・」
「千鶴と一緒にいたい・・・ただそれだけ」
ええええ?
弦の言葉に私はただただ驚くばかりだった。
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