ずっと隣で・・・
「千鶴…ただいま・・・ごめんな・・・帰りが遅くてゆっくり
話をする時間も作れなくて・・・」
寝ている(ふり)私の髪の毛をゆっくりと撫でる。
弦の優しさに胸の奥がきゅーって痛くなって
起きてました~~。って言いたくなっちゃう。
「あ~~。千鶴をぎゅーってしたいけど・・・起きちゃうもんな
我慢我慢・・」
もう~~ダメ。
そんな事言われたら・・・
「私も・・・」
我慢で出来ずにボソッと言ってしまった。

弦の動き止まった。
「千鶴?」
「・・・・・」
寝たふり…失敗かも・・・
「千鶴・・・お前起きてんだろ」
小さな抵抗だけど
目を瞑ったまま返事をしなかった。

「ふ~~ん。寝てるんだったら・・・好きにしてもいいよな」
耳元で囁く声が耳をくすぐる。
私の心臓の音が聞こえてきそうなほどバクバクする。

我慢できず、目を開けようとすると唇を塞がれた。

やっぱり弦には叶わない。
唇が離れ、見つめあう・・・
「お帰りなさい。弦」
悔しいから私の方からキスしてやった。
< 158 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop