ずっと隣で・・・
「もう、籍入れちゃったら?」
みんなは手に持ったグラスを持ったまま固まった。
「お・・おい・・いくら俺たちが籍入れたからって
そう簡単に弦たちが出来るもんじゃないだろ?」
「あらそう?良いと思うんだけど」
私と弦はまだ固まったままだ。
「ほら・・千鶴ちゃんだってウエディングドレス着たり
バージンロード歩いたり・・夢があるだろ?
特にこの二人は今までいろいろあった訳で・・・」
須田さんはフォローはフォローになっているのかいないのか・・・
だけど全く動じていないのが江里子さんだ。
「結婚ってさ・・・式を挙げればいいってもんじゃないんじゃないの?
 ここの問題よ。」
江里子さんは自分の胸を叩いた。
確かに式を挙げるために結婚するわけではないけど・・・・
「ねえ・・・二人はどうしたい?」
「どう・・とは?」
弦はいまいちピンと来ていないようだった。
「だから、式を挙げた上で結婚したいのか、それとも籍を入れて二人でくらしたいのか?」
江里子さんの質問にみんなが口を閉ざした。

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