キミじゃなきゃダメなんだ


「何を...?」

「だから、それ。絆創膏」

「なんで...?」

「貼ってあげるから。早く」


ええっ!?


固まる私の手からスッと絆創膏を奪って、イケメンさんはベンチに座る私の前に膝をついた。


ちょ!!

そんな!!イケメン様がそんなこと...!!


アワアワとする私に構うことなく、イケメンさんはペリ、と絆創膏のカバーを剥がしていく。


「...あ、あの」

「黙って」


ヒィ。

なんで私、名前も知らないイケメンさんに、絆創膏貼られてるんだろう...

半ば諦めて、イケメンさんに任せる。

真剣に私の膝下を見つめるその姿に、なんだかときめいた。


...カッコいいひとだ。


顔もいい上に、痴漢野郎を積極的に撃退しに行くとは...心までイケメン。



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