キミじゃなきゃダメなんだ


「....あと五分で閉まりますね」

「じゃああと五分しよーよ」

「ええ!?だ、ダメですよ」

「僕がダメ」

「さっき結構しましたよね!?」

「あんなんじゃ足りないよ....」


うええ.....やだ可愛い....有罪だ....私の中で汐見先輩の罪がどんどん増えていく...


「...今日は帰りましょう。これからいつでもでき、....るん、です、し」


今、なかなかに恥ずかしいセリフを言った。むり。限界。

汐見先輩は私の言葉に小さく目を見開いて、それから甘い笑みを浮かべた。



「....そうだね。じゃあ、最後にもう一回」



柔らかい唇が、私のそれと重なる。



....このひとが、今日から私の彼氏。


私の好きなひと。

私のことが、好きなひと。













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