キミじゃなきゃダメなんだ


「ご、ごごごめんなさい....」

「だから謝らなくていいんだよ!僕がめげなきゃいいんだし。なのに君は何度も何度も謝ってきてさぁ」

「......」


謝らなくていいと言われてしまったので、仕方なく黙る。ただし心の中では謝罪大会だ。

ごめんなさいごめんなさい。


やっぱり先輩は、傷ついてたんだ。

あんなに『気にしなくていい』って言ってたけど、本当は我慢してたんだ。


なんでそんなに優しいの?

私、あんなに失礼なことしたのに。


「じゃあ、なんで怒ってくれなかったんですか?私は怒られる気満々だったのに」

「『友達から始めませんか』って言ったのは君だけど、それを受け入れたのは僕だ。確かに嬉しいって思ったんだよ。君とこれからも話せるって」


不謹慎にも、胸が高鳴る。

....なんなんですか。


なんなんですかなんなんですか。



「せ、先輩はどこまで私を戸惑わせたら気がすむんですか!私さっきからドキドキが止まりません!!」

「いいよそれで!ドキドキでもなんでもしてなよ!!」

「だってわかんないんですもん!なんで先輩は私のことなんか好きなんですか!?先輩はすごくすごーくカッコいいし、素敵だし、私なんかにもったいなさすぎます!!」


息を切らしてそう言うと、今度は先輩の顔が赤くなった。うわあ可愛い。

....じゃねえ!



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