I先輩
 

「あのー…やっぱり入部取り消し…って…」

「だーめ、食べたでしょ?俺の大事なおかし…」



カズ先輩が見つめる先にはしっかりとわたしの手に握られたスナック菓子



「食べましたけどぉ…」

「あれもうどこにも売ってないんだけどな…
弁償…できないもんね?」



カズ先輩が私を見てニヤッと笑った。



「で…できない…ですね」

「ん、じゃあ入部取り消しは却下ってことで」



こんな変態ばっかの部活なんて…

イヤーーー!!!!!!


わたしは…これから耐えられるのでしょうか



「あ、そーだっ」



カズ先輩が一ヶ所の頑丈に施錠された棚を指差した



「一つ、ここには男のロマンが詰まってんの。だからー、絶対開けるべからず♪」


ロマン…って…何?



「えっと…それって…」

「とにかく、これ以上ダメージ受けたくなかったら開けんなってことだよ」



なにそれ…

わたしは棚の方を見た。

あの中には…一体何が…

きっと、わたしにはずっとわからないんだろう。



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