幼馴染み~初恋物語~
小学1年生(春)
桜の花びらが散り始めた4月初旬。

和樹と櫻が通う小学校の入学式。

まだまだランドセルが大きくて、小さな二人はヤドカリみたい。

そんな二人は母親に連れられて、今日も仲良く手を繋いで登校していた。

「車に気を付けて?」

「わかってるよ~」

曲がり角が来るたびに、和樹にそう言う櫻はさすが女の子。

やっぱりしっかりしている。

「学校楽しみだね?」

「う~ん…………でも先生は怖いんだろうなぁ…………」

櫻の学校のイメージは、子供向けの雑誌のイメージで、可愛いキャラクターの鉛筆や筆箱を使って勉強するイメージ。

しかし和樹のイメージは、宿題を忘れて廊下に立たされるアニメのイメージ。

「先生は優しいんだよ?勉強を教えてくれたり、一緒にボール遊びをしてくれたり」

「ふーん…………そうなのかなぁ…………」

「和樹君の得意な体育もあるよ?走るのもサッカーも得意だもんね?」

「うんっ!!勉強は嫌だけど、体育はちょっと楽しみかな?」

櫻が不安を取り除く言葉を言うと、和樹も少しは学校に行くのが楽しみになってきた。

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