幼馴染み~初恋物語~
中学2年生(春)
桜が咲き始めた4月。

櫻と健一の初めてのデートらしいデートの日。

これまでは、学校の帰り道でコンビニに寄ってジュースを飲んだり、手を繋いで公園をブラブラしたり、夕方から1時間ほど一緒にいるだけのデートだった。

中学生のデートで部活や塾などで休みを潰されると、必然的にそんなデートしかできない。

しかし春休みになり、二人の休みが重なった日、一緒に遊園地に行く事になった。

朝から櫻は初デートの準備で大忙し。

部屋の床に服を並べて、何を来ていくかを悩んでいた。

昨日の夜に決めたつもりなのに、いざ朝になると、また悩んでしまう。

「ガーリッシュな女の子っぽい感じがいいかなぁ。
遊園地に行くんだから、パンツでボーイッシュに決めるのも可愛いよね…………
ううん。健一先輩は高校生だし、少し大人っぽい方が釣り合う?うーん…………わかんなーいっ!!!」

誰だって彼氏に可愛いと思われたいもの。

時間の許す限り、悩んでいた櫻。

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