君が居た頃。


「無理してない?」

「大丈夫大丈夫。
俺が今やってる役って病人役だし?
痩せててもいいんじゃない?
ちょっと減量しなきゃって
思ってたし」

それを聞いて少し安心する。
私のことで苦労はかけたくない。

突然、私に吐き気に襲われて、
思わず常備してあった洗面器に
吐き出してしまう。

湊魅は少し驚いたような顔をしたけど、
すぐに優しく笑って
背中を擦ってくれた。



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