白いジャージリターンズ~先生と私と空~
今日のコーヒーは少しほろ苦い。
空が眠った後にこうしてゆっくりすることも毎日あるわけじゃない。
疲れて一緒に眠っちゃうこともあるし、空がなかなか寝ない時もある。
夫婦の時間をちゃんと作ってくれようとしている先生には感謝してる。
「はぁ……疲れた」
コーヒーを飲む先生が好き。
コーヒーを見つめたり、遠くを見たり、自分と向き合うような先生が好きで。
「嵐って覚えてる?」
「うん。もちろん」
「嵐、陸上部に入ったんだ。言うの遅くなってごめん」
「私が心配すると思って、言えなかったんでしょ」
先生は、いろいろ考えすぎてしまうところが私と似ている。
「なかなか良いんだよ。エースになる予感がしてる」
「そうなんだ!楽しみ」
「生意気だけどかわいいんだよな」
キラキラと光る先生の瞳。
先生は、教師になる為に生まれてきたんだと思う。
先生は生徒の嬉しい話をする時、幸せそうな顔をする。
「すごいね、楽しみだね」
「ああ、生意気だけどな。はは」
そう言いながら、スマホに手を伸ばした先生。
ドキドキと胸が高鳴った。
私が、びくっとしたことに気付いていないといいけど。
マグカップをテーブルに置いて、スマホを見た後、すぐにスマホをポケットに入れた。