俺様富豪と甘く危険な恋
「どうしてもお話がしたいそうです。そうした方がいいですよ。彼女のためにも」
「俺に……会えと言うのか?」
「はい。彼女と話して別れてあげてください。やはり電話だけというのはよくありません」
「……わかった」
ダニエルは蓮が栞南と会うことを了承し、内心ホッとした。
「なにか飲み物は?」
「スコッチをくれ」
「レンさま、昼間から。お酒は身体に――」
「酔って醜態は見せないから、くれないか」
蓮はソファの肘宛に肘を置き、憂いのある顔を窓の方へそむけた。
(くそっ……)
栞南に会えば強い決心が揺らぐ。揺らげば栞南を縛ることになる。
蓮はポケットからスマホを取り出すと、「ソフィアに電話」と口にする。
「レンさま、なにを――!」
スコッチの入ったグラスを持ってきたダニエルは広東語で電話をしている蓮に絶句する。
「ソフィア、悪いがすぐに来てくれないか」
『今、外に出てるの。40分で行くわ』
「それでいい」
話し終えた蓮はダニエルに手を差し出しスコッチを受け取り、代わりにスマホを渡した。
「俺に……会えと言うのか?」
「はい。彼女と話して別れてあげてください。やはり電話だけというのはよくありません」
「……わかった」
ダニエルは蓮が栞南と会うことを了承し、内心ホッとした。
「なにか飲み物は?」
「スコッチをくれ」
「レンさま、昼間から。お酒は身体に――」
「酔って醜態は見せないから、くれないか」
蓮はソファの肘宛に肘を置き、憂いのある顔を窓の方へそむけた。
(くそっ……)
栞南に会えば強い決心が揺らぐ。揺らげば栞南を縛ることになる。
蓮はポケットからスマホを取り出すと、「ソフィアに電話」と口にする。
「レンさま、なにを――!」
スコッチの入ったグラスを持ってきたダニエルは広東語で電話をしている蓮に絶句する。
「ソフィア、悪いがすぐに来てくれないか」
『今、外に出てるの。40分で行くわ』
「それでいい」
話し終えた蓮はダニエルに手を差し出しスコッチを受け取り、代わりにスマホを渡した。